3月に「地球温暖化対策に貢献する農業・農村開発」というシンポジウムに参加した。
農業の国際協力の話題が主であったが、東大農学部の林先生の話に興味深いものがあった。以下抜粋。

温暖化によりリンゴの産地は、次第に北へ移動する。従ってリンゴの産地は地域が狭まり収穫量が減っていく。
逆にミカンは、収穫地が北上し地域が拡大することにより、収穫量が増える。

稲作は、九州地方で温暖化の影響で稲の品質が落ちている。
登熟期の高温気象による産米の品質低下が深刻になっている。
高温でも安定した玄米品質と多収性を兼ねた新品種の「にこまる」を九州沖縄農業研究センターが平成17年に開発した。
今までは寒冷地向けの品種改良のノウハウを、逆に温暖化対策に利用したということだ。

温暖化については、様々な議論がありその原因については、関連書籍が書店に溢れている。
しかし大切なことは、稲の品種改良ように人間の生活に必要なものが、温暖化対策としてすでに行われているということを事実として受け止めなければならない。
何の対策もしないで来るべき時に対策をするのか?
今対策をしないと将来もっと大変なことになるという予測の基に対策をするのか?
どっちがイイ?