今回は熊本先生の講義よりゴミの有料化についてです。
皆さんは家庭ゴミを有料化することでゴミは減ると思いますか?
環境省は、1993年当時でゴミ有料化に伴いゴミの量が減った市町村は、僅かに48%だが減ったと答えた過半数以上の自治体で、ゴミの量が減った代わりに不法投棄が増えたと答えている。
93年当時は、有料化に伴い市町村の多くが補助金を付けて焼却炉を普及させたために、焼却炉効果もあったと思われる。
福岡県久留米市では、ゴミ有料化で全く減量効果がなかったために、有料化5年後に17種類の分別を開始したところ大幅な減量効果があった。
有料化で家庭ゴミが減らない理由は、有料化になっても生産物の量は変わらないために廃棄されるモノも同じだからだ。
何故有料化すると不法投棄が起きるのだろうか?
廃棄物は負の財という考え方がある。
通常の取引では、BさんがAさんからモノを購入するときに、モノはAさんからBさんに渡る。これを正の財という。
その対価がお金としてBさんからAさんに支払われる。
ゴミの有価の場合は、AさんからBさんにゴミが渡るときに、お金も一緒にAさんからBさんに渡る。これを負の財という。
負の財に於けるゴミをAさんが不法得意をすれば、処理費としてBさんに渡すお金が減ることになる。
Bさんも受け取ったゴミを不法投棄すれば、受け取った処分料金よりも安く上がることになる。
従って、負の財では不法投棄が起こることになる。
では、何故環境省及び経団連がゴミの有料化を進めようとするのか?
プラスチックを分別させられるとリサイクルまでの負担を産業界が負担しなければならないからだ。